2010年01月20日

今年のセンター数学ⅠAの結果と内容。

先週の土日にセンター試験が行われました。
数学は二日目の昼食前と昼食後に60分間ずつ。
今年のセンター数学ⅠAの結果と内容。更新が遅くなりましたが、まずは数学ⅠAだけでも内容を。

並び方は例年通りです。
大問4問で60分。
1.小問
2.2次関数
3.図形
4.確率
です。

各大手予備校や受験者の声を聞くと「ⅠAは難しめだった」と受験後に連絡がありました。
どんなもんかねーと思って解いてみました。

第1問(配点20)
〔1〕小手調べ
有理化の問題です。中3でも解けます。
2次方程式もこれからは中3の問題。
大小比較して最小の数を選ぶのもやはり中3。
イヤミではなく、簡単ですね。
〔2〕論理、必要十分と集合
必要十分条件の問題3問は、センター受験者はきちんと対策しているので、解けたと思います。後半は集合の包括関係がベン図で出たのは初めてだったと思いますが、必要十分の問題を解く過程でこれまでも使っているはずなので問題ないはずです。静岡県の中1の学調でもそうですが、"集合"はイシキしてやっとかんとね。

第2問(配点25)2次関数
自分の感覚ではとても解きやすく、標準というよりも基本レベル。いやな場合分けもなく、すべて形式的に解けます。一応最後に、勉強してない人はイヤ(?)だと思われる平行移動の問題がありましたが、これも形式的に解けますね。

ここまででどれだけ時間が掛かったでしょうか。
センターの数学は「パワープレイ」に持ち込まれることが多いです。
i.e.(すなわち)簡単な問題でも時間制限のなかで多めに解かされることで正答率を下げ、
結果的に難易度をあげることができます。
こういう年は計算ミスや計算ロスや、準備不足で解法を思い出しながら解いていると60分間では解けません。
しかし、逆にいえば問題は簡単なので、ある意味では楽といえるかもしれません。

第1問、第2問を解き終えた時点では、
どこにも癖のある問題はなく、易化したのか?と思いつつ、後半に挑みます。
内心、このままでは終わらないだろうと予感しながら気を引き締めます。

第3問(配点30)数学ⅠとAの図形
Ⅰの三角比とAの図形の融合問題です。
融合といっても結局この形の問題をたくさん解いているはずなので、
巧妙な隠し事がなければ問題はないはずです。
(1)解く際に気がついたキーワードは、「三角形の内接円」「余弦定理」「正弦定理」
図形が親しみのある3,4,5の直角三角形なので正確に図示でき、結果的に最後まで図に助けられる。(1)の難度は低いと思われるが、最初の設問でつまずいたジュニカレ生もいた・・・。ある意味、中2でも解ける内容です。つまり、円外の点からの接線は2本引け、接点までの距離は等しいという事実を使えば方程式が立つことで解けます。ちゃんとすぐに見抜けるように図形に親しんでいてほしいです。
(2)三平方の定理
ここは相似を使うだけなので、解いていた最中にたまたまいた中3の子に尋ねながら解かせましたが、tangent(タンジェント)以外は解けました。ある意味、中学受験でも尋ねられるレベルです。(無理数が形式的に現れるので小学生には厳しいですが)。
(3)ここはセンター試験らしいヒントの隠し方です。図形をそれなりに正しく書いていることと、(2)でタンジェントの値が2分の1であること、(3)のタンジェントの値も同じく2分の1であることから、「作図しながら薄々気づいていた『TがSC上にあるのでは?』という予感が当たること」になります。これによって、中3で習う円周角の定理で∠RSCは90度ですし、最後の∠PSCはセンター試験的にいえば「30かか45か60度」しかありえないのですが、見たまま「45度」を選べば正解でした。

ということで、第3問までは簡単・・・といっては言いすぎでしょうか。。。

第4問
さすがに確率では難しくなるのではないかと気をさらに引き締めて解きはじめます。。
はじめは11個の玉から5個を選ぶ組み合わせなので11C5でOK。
その後は問題設定を2度読んでしっかり頭にいれてから最終ページへ。
はたして15~20分程度で最後まで解けるのか、が問題です。
ゆっくり調べるのではなく、ある程度効率的にかつ気合と根性もフル活用する覚悟で挑みます。

黒玉を含む場合:
まず設問にない2得点の場合を出す。
次に1点の場合を出す。
最後にすべての通りから、上↑の2つの場合を引いてクリア。

次に
黒玉を含まない場合:
これもまず2点の場合を出しておく。
次に1点の場合を、そして0点の場合を計算してクリア。

難しくはないが、「短時間できっちり調べなくては!」という気合と覚悟がセンター試験では必要です。
うまく解こうとしてモゴモゴするよりも、覚悟を決めて調べましょう。
・・・ちなみにそれほど難しい分岐があるわけではなく、覚悟を決めればすんなり求められるはずです。

(2)最終問題です。
(1)がきっちり解けているということは、すべての場合について場合の数を調べているはずです。答案用紙がぐちゃぐちゃになっているような気もしますが、整理しておきましょう。。得点の期待値も「完全試合(数学ⅠA満点)をイシキして手が滑って被弾した(本塁打を打たれた)」ということがなければ大丈夫でしょう。ある意味、出来すぎて余裕があるほうが恐いですね。

ほんとに難化したのかどうかは、2月末に発売の大学への数学3月号での受験者の声と解説で判断します。。。

次は数学ⅡBですね・・・。






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Posted by juniorcollege at 21:00│Comments(1)何でもないこと
この記事へのコメント
2010年が易化しただと?ほんとにこいつ教える指導力あるのか?数学はできるかもしれないけど、生徒目線に立つことができないだめな先生の例だね

過去二十年間で一番難化して、平均点が下がりまくった年を、易化?先生やめなよ(笑)
Posted by Ohj at 2017年12月21日 03:23
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